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カテゴリー: 珠光純子
珠光純子は茶祖村田珠光(1423~1502年)の好んだ裂としてその名が伝えられたといわれています。「和漢錦繍一覧」に、
・・・・・時代二百年余、花色地トモ紋コイハナ色紋モヘキカラクサ雨龍アリ、○松屋肩衡ノ袋、○徐?・鷺ノ表具、○ムクノ葉色ノ地ニハイリヤウ各ウスキ純子外ニ類ナシ世上二珠光純子ト云ハ唐革宝ツクシハイ龍ノモンアルヲ云同手、同モヤウハナノトモ紋ヲ後珠光トイフ也
と載っています。大体同じような要旨で「古今名物類聚」「茶家醉古襍」「漢織並二茶入記」「名器録」「茶道筌蹄」「雅遊漫録」「名物裂模本」「名物裂雑聚」「銘物裂名譜」「古綿綺譜」「古今名物きれ」などの古文献の多くに載っています。
文様を仔細に見ると、唐草を画く曲線も、龍の見事な姿態も共に素晴らしく、ゆったりとしていて厳しいものがあります。それに加えて龍頭の角あるいは爪の先端の配慮等、細心にして上品な感覚は茶に用いるに最も適したものと考えられる純子の一つです。大名物漢作松屋肩衝、大名物流作初花肩衝、大名物流作筑紫肩衝、大名物流作不動肩衝、名物流作唐物横山文淋、名物流作玉津島瓢箪、名物漢作二村丸壹、名物流作唐物円座などの茶入の仕覆に用いられています。