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カテゴリー: 白地大燈金襴(徹翁切)
徹翁切は大燈国師の法弟であった大徳寺第一世徹翁義亨(1295~1369年)の袈裟裂であったと伝えられています。「和漢錦繍一覧」に、
・・・・上代四百年計、スミル茶金ニテ大燈ノ通ノ紋処処ニスミニテ字アリ但シ宝ノ字ノヤウナル文字ナリ
と載っています。他の古文献によりますと「古今名物類聚」には大燈金襴の蘇枋色の図が載せられていて、その名称を付したところに「大燈、同白地」と白地のものもある旨が書かれています。また、「古綿綺譜」(写本)には徹翁切となっていますし「名物裂雑聚」(写本)には徹翁切と書かれた肩に朱で「徹翁切」という但し書きがあります。大燈金襴、大鶏頭金襴、龍爪(角龍)金襴などの中に、裏糸大燈、裏糸大鶏頭などと呼ばれるものがあります。「和漢錦繍一覧」の大燈の項に
・・・・・同キレニ裏糸トテ地ノウラ金箔ト同シヤウ織ラスニアルモノ第一ノ上手ナリ
ど載っています。これは金糸を織り込んだ部分に凸凹が出来るのを防ぐために、金糸を織り込む部分の緯糸(横糸)を何本か裏へ遊ばせて表面の締まりを平滑にする工夫をしたもので、微翁切にも裏糸のものがあります。これは良品とされ、時代の降るものにはなくなるようです。この復原のものも裏糸徹翁です。