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籐種純子については「和漢錦繍一覧」に、
・・・・上代三百年余、ウスハナイロ地紋二重ヒシノウチ二梅ハチ又マン字アリ
と載っています。
また「古今名物類聚」「漢織並二茶入記」「名器録」「茶道筌蹄」「名物裂雑聚」「古綿綺譜」「古今名物きれ」などの古文献にも載っています。ところが文献の中に藤種と藤谷を混同しているものがあります。
両方の名称の載っている文献は先の文献の内「名物裂雑聚」「古錦黄綺譜」「和漢錦繍一覧」ですが「和漢錦繍一覧」では藤谷の項に藤谷純子の説明に続いて藤種純子にまがう説明が載っています。又「雅遊漫録」「銘物裂名譜」では藤谷純子のみ載っていて、その説明が藤種純子のようになっています。この様に藤種純子と藤谷純子が同じ物の様になっている文献や、別のものとして取り扱われているものがありますが、全く別のものど考えるべきでしょう。ただ、今一つ「名器録」に「藤種 公家衆より出る先藤谷のよし」と藤種姓がもと藤谷姓であったという説や語呂が近似している事などが混同を招いたのだと思います。
名物漢作水戸文琳、大名物漢作利休丸壺、名物和物古瀬戸高根肩衝、名物和物慶柿、名物和物真中古橋姫手恐、中興名物真中古大覚寺手泡沫の茶入の仕覆に用いられています。