時代裂研究家の故・鈴木一(すずきはじめ/1925~2009)氏が、名物裂における厖大な調査研究の成果を元に制作したCD-ROM版『名物裂事典』のデータを元に、子息の一洋氏がその廉価普及版となる紙の書籍として再編集。
緞子・金襴・間道・雑載(錦、印金、竹屋町、更紗、他)の4部門にわたり総計約1,600項目の名物裂を一覧にし、各々の名称・所蔵先・掲載古文献・掲載図録をリスト化し、簡単な解説を添えて紹介します。
さらに、著名な名物裂約120点をカラー図版で掲載。名物裂についての読物「名物裂事始」も収録。関心を寄せる幅広い層の方々に便利な一冊です。
著者:鈴木一洋〔すずきかずひろ/鈴木時代裂研究所所長〕
序文=熊倉功夫先生(MIHO MUSEUM館長)
仕様:B5判並製 248頁(カラー16頁/モノクロ232頁)
定価:本体3,800円+税(税込4,180円)
刊行:株式会社 淡交社
〔主な内容〕
*「名物裂事始」(「茶道雑誌」連載「名物裂を繙く」を加筆修正して収録)
*「名物裂鑑賞」(名物裂120点以上を図版で紹介)
*「名物裂一覧」(CD版『名物裂事典』の厖大なデータをリスト化して収録)
『茶の湯の名物裂総覧』のご購入は最寄りの書店もしくは、
(株)淡交社(075-432-5156)にご注文ください。
出版に際し
2024年6月に新宿柿傳ギャラリーにて千秋楽の個展を終え、
その後は『茶の湯の名物裂総覧』出版に向けて時間を費やしてまいりました。
淡交社の担当者には多大なご尽力をいただき、2025年11月16日に出版されました。
内容は『名物裂事典』のダイジェスト版と「茶道雑誌」に私が綴った文章の合本です。
2026年は「茶の湯」誌面に「美の逸品」に1年間連載と5月末までにサンフランシスコ大学に「名物裂について」の論文を提出する課題があります。
父(鈴木一1925~2009)が高松在住の時から60年の歳月をかけ書き綴った「名物裂」は
『名物裂事典』という書籍になりました。完成は2007年5月18日でした。
CD版になった理由は写真5000枚100万字という膨大な量になり書籍としては不可能でした。更に蒐集した染織品も多く、大半はMIHO MUSEUMに収まり、書籍は「鈴木文庫」となりました。「誰ヶ袖屏風」と一連の染織品は台湾故宮博物院に収まり、書籍は「貴重本」となりました。東京国立博物館・京都国立博物館・九州国立博物館にも収まりました。父は「僕の収集品は散逸させないでほしい」と言っておりました。父との約束は果たせたと思っております。
